「あくら」とは、私が生まれ育った地域の名前「寄島町中安倉(よりしまちょうなかあくら)」を意味する言葉です。現在ではあまり使われなくなった大字名ですが、この地名を冠した「あくら土人形」は、信楽の良質な粘土を使い、一つひとつ手作りしている素朴な土人形です。

穏やかな表情が特徴的なこの人形は、どこかのんびりとした愛らしさがあり、見る人の心をやさしく和ませてくれます。白らむ土をこね、形を整え、焼き上げた後に一体一体丁寧に彩色を施しています。

骨董収集の趣味が高じて、健康祈願から招き猫のコレクションを始めたことがきっかけで、人形作家との交流を深めるうちに自ら人形作りの道へ。
見様見真似で独学で始め、現在ではいくつかの窯元の型を譲り受け、伝統を引き継ぐ活動も行っています。
当店で制作・販売しておりますので、ぜひ手に取ってその温もりを感じてください。